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骨髄転移性腫瘍
悪性腫瘍の骨髄転移細胞
 骨髄は悪性腫瘍転移の好発臓器の一つであり、癌腫剖検例の約20~30%に骨髄転移が認められる。骨髄転移は主として血行性であるため、赤色髄を有する部位への転移が多く脊椎骨、骨盤骨...
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悪性腫瘍の骨髄転移細胞
 骨髄は悪性腫瘍転移の好発臓器の一つであり、癌腫剖検例の約20~30%に骨髄転移が認められる。骨髄転移は主として血行性であるため、赤色髄を有する部位への転移が多く脊椎骨、骨盤骨、肋骨、胸骨、頭蓋、大腿骨などへの転移が知られている。がん治療法の進歩による延命に伴い、骨髄転移例はむしろ増加傾向にあり、悪性腫瘍の急速な増加を考慮すると、我々が遭遇する機会は益々増えるものと推定される。
本邦ではこの手の成書が少なく、筆者らが出版した「形態学からせまる血液疾患」(1999.近代出版)では、共執の亀岡孝則氏が貴重な資料や数多くの細胞像を提示し、骨髄転移性腫瘍の教本として活用されている。
転移性悪性細胞像は、血液細胞と異なる所見を熟知することや集塊状にも着眼することが重要であるが、後者では正常細胞の集合と鑑別をせねばならない。従来の成書では“大型細胞の集塊状出現”として表現されていることが多いが、経験的に“小型細胞の孤立性出現”も診断上重要な所見になるので注意をさらに拡大する。
一般に骨髄転移の成立機序は、①原発巣からの浸潤、②血管内侵入、③移動、④骨髄血管内定着、⑤血管外脱出、⑥転移巣形成へのステップを考える。
悪性腫瘍における骨髄転移の頻度は、高い順から、①乳腺(42.1%)、②リンパ節(36.7%)、③肺・気管支(30.4%)、④膀胱(23.3%)、⑤前立腺(22.7%)、⑥骨髄(21.3%)、⑦腎臓(17.6%)、⑧子宮(17.5%)⑨小腸(14.4%)、⑩胃(12.4%)と続く。原発臓器の組織型では腺癌が最も多く、扁平上皮癌の原発は肺癌が多く、他に食道癌、子宮癌、泌尿器癌にみられ、小細胞癌・大細胞癌は進行の早い未分化癌にみられ、移行上皮癌は膀胱、腎盂、尿管からの転移が大部分である。小児では、胎生期の発生、分化異常に起因する腫瘍がほとんどで、①神経芽細胞腫、②横紋筋肉腫、③網膜芽細胞腫、④ユーイング肉腫、⑤髄芽腫、⑥骨肉腫、⑦腎芽細胞腫などがある。これらの細胞像は孤立性に出現すると白血病細胞との鑑別を余儀なくされる。
転移悪性細胞の検索のポイントは、①患者情報の把握、②標本は弱拡大による辺縁部の観察から、③大型のみならず小型細胞胞も対象に、③集塊状のみならず孤立性も対象に、④核は円形から歪な形にも注目、⑤細胞化学・免疫染色の有効利用などである。
[文献:阿南建一,亀岡孝則,須田正洋:形態学からせまる血液疾患.近代出版.1999]
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年齢 65-69
症例の種類 -

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年齢 55-59
症例の種類 -

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年齢 60-64
症例の種類 -

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症例の種類 -

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年齢 70-74
症例の種類 -

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年齢 55-59
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年齢 50-54
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年齢 10-14
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