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WHO分類一覧
 白血病の分類にはFAB(French-American-British.1976)分類が国際的分類として普及しているが、近年、新世界保健機構(World Health Organization:WHO)分類が造血器/リンパ組織の悪性腫瘍を包括した枠組みを1...
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 白血病の分類にはFAB(French-American-British.1976)分類が国際的分類として普及しているが、近年、新世界保健機構(World Health Organization:WHO)分類が造血器/リンパ組織の悪性腫瘍を包括した枠組みを1999年に発表した。さらに、2001年には形態写真を多用して各病型分類基準が「blue book:Tumours of Hematopoietic and Lymphoid Tissues」として出版された。WHO分類は白血病研究を臨床への応用を図り、病因に基づいた疾患単位分類として新しい白血病分類法を提起したものと思われる。また、リンパ腫においてはREAL(Revised European American Lymphoma.1994)分類を基本理念として受け継ぎ、骨髄系腫瘍にも適応し包括的な骨髄・リンパ性の悪性腫瘍分類を試みた。本分類には血液病理学者に加え多くの臨床医が関わり、相互の議論によって課題を克服して調整し、FAB分類でしっかりと分類できなかった疾患を整理したことや急性白血病診断の本質は遺伝子変異であることを強調して染色体や遺伝子所見を重要視していることが特徴である。WHO分類は造血器腫瘍を10疾患に大分類し、さらに各疾患を細分類している。大分類を下記に紹介し細分類については別項に譲るとする。(1)慢性骨髄増殖性疾患,(2)骨髄異形成/骨髄増殖性疾患,(3)骨髄異形成症候群,(4)急性骨髄性白血病,(5)BおよびT前駆細胞腫瘍,(6)成熟B細胞腫瘍,(7)成熟T細胞・NK細胞腫瘍,(8)ホジキンリンパ腫,(9)肥満細胞腫,(10)放射線関連白血病。
【文献:Jaffe E.S.et al:WHO Classification of Tumours.2001、栗山一孝:第18回博多シンポジウム抄録.2005】
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