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 本例は末梢血で単球が1,000/μl以上(実際は5,658/μl)と骨髄で芽球が20%以下(実際は10%)と1系統以上(実際は若干ながら2系統)に形態異常がみられたため、WHO分類の基準より慢性骨髄単球性白血病(CMML)を疑いCMML-1...
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 本例は末梢血で単球が1,000/μl以上(実際は5,658/μl)と骨髄で芽球が20%以下(実際は10%)と1系統以上(実際は若干ながら2系統)に形態異常がみられたため、WHO分類の基準より慢性骨髄単球性白血病(CMML)を疑いCMML-1と診断された。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 慢性骨髄性白血病 (CML) > 慢性骨髄単球性白血病
性別
年齢 65-69
取得年代 1995-1999
主訴 貧血、白血球増加。
既往歴 特になし。
現病歴 近医にて貧血、血小板減少と白血球増加を指摘され、血液疾患の疑いにて当科を紹介された。
白血球増加にて芽球が2%みられたため精査のため入院となった。
検査所見 WBC 12,300/μl (芽球2, St-Seg12, Ly35, Mo46, Eo5% )
RBC 262万/μl、Hb 6.6g/dl、Ht 21.6%、PLT 3.6万/μl
MCV 82.4fl、MCH 25.1pg、MCHC 30.5%、NAPscore292、rate92%
NCC 42.6万/μl (芽球10%)
LD 140IU/l
末梢血所見 芽球の出現と単球の増加(5,658/μl)がみられた。
単球は成熟型が優位であった。
骨髄所見 過形成にて芽球は10%、以降顆粒球系と単球系の混在がみられた。
形態異常としては輪状核の好中球や小型巨核球が僅かにみられた。
細胞化学所見 PO染色にて顆粒球系は陽性、単球系は陰性から弱陽性であった。
EST染色ではクロロアセテートは顆粒球系に陽性、ブチレートは単球系に弱陽性であった。
形態診断 末梢血で単球が1,000/μl以上(実際は5,658/μl)と骨髄で芽球が20%以下(実際は10%)と1系統以上(実際は若干ながら2系統)に形態異常がみられたため、WHO分類の基準より慢性骨髄単球性白血病(CMML)を疑いCMML-1を考えた。
免疫学的所見 CD13, CD14, CD33, CD64(+)
分子生物学的所見 FISH法:7monosomy
リンパ節所見 未施行。
臨床診断 末梢血、骨髄の芽球の割合と末梢血の単球増加、若干の形態異常よりCMML-1と診断された。
染色体では7monosomyが認められた。