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 本例は、小児で骨髄に浸潤した腫瘍細胞の形態像と一連のVMA代謝産物の尿中への排泄また免疫酵素抗体法でneurofilamentを証明したことより神経芽細胞腫と診断された。
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 本例は、小児で骨髄に浸潤した腫瘍細胞の形態像と一連のVMA代謝産物の尿中への排泄また免疫酵素抗体法でneurofilamentを証明したことより神経芽細胞腫と診断された。
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■症例詳細データ
性別
年齢 05-09
取得年代 1995-1999
主訴 下肢痛、歩行困難。
既往歴 特になし。
現病歴 両脚下肢痛(膝部内側、両大腿部、両股関節部)のため歩行困難であった。
微熱を認め精査目的のため入院となる。
検査所見 WBC 8,360/μl (St-Seg59, Ly33, Mo5, Eo3%)
RBC 401万/μl、Hb 10.8g/dl、Ht 33.1%、PLT 20.1万/μl、
MCV 82.5fl、MCH 26.9pg、MCHC 32.6%、NCC 22.6万/μl、MgK 31.25/μl (腫瘍細胞+)、LD 425IU/l、CRP 8.4mg/dl、ASO 180IU/ml、TP 9.0g/dl、
尿中VMA 42.6mg/l、尿中HVA 21.8mg/l、
NSE 261ng/ml (0~10ng/ml)
末梢血所見 血液像にて著変はみられなかった。
骨髄所見 集塊状の細胞は偽ロゼット形成を呈しクロマチンは粗網状で、なかには孤立性のものもみられた。
形態学的には血液細胞は否定するものであり腫瘍細胞を考えた。
細胞化学所見 腫瘍細胞はPO染色に陰性、PAS染色に陰性であった。
EST染色ではα-NBEに陰性、N-ASD・CLAEに陽性であった。
形態診断 形態学的に腫瘍細胞の集塊がみられたことより癌の骨髄転移を考えた。
免疫学的所見 免疫染色:neurofilament(+)
分子生物学的所見 未施行。
リンパ節所見 未施行。
臨床診断 骨髄に浸潤した腫瘍細胞の形態像と一連のVMA代謝産物の尿中への排泄また免疫酵素抗体法でneurofilamentを証明したことより神経芽細胞腫と診断された。