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 骨髄の芽球は20%以上で、顆粒球系や単球系、またそれらの前駆細胞が骨髄有核細胞(ANC)の20%以上を占める。末梢血では単球が5000/μl以上を示す病型である。
     
 本例の末梢血は芽球と単球が5,000/μl(実際は...
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 骨髄の芽球は20%以上で、顆粒球系や単球系、またそれらの前駆細胞が骨髄有核細胞(ANC)の20%以上を占める。末梢血では単球が5000/μl以上を示す病型である。
     
 本例の末梢血は芽球と単球が5,000/μl(実際は70,150/μl)と増加し、骨髄では芽球が20%以上(実際は31%)を占め、以下顆粒球系と単球系が混在していた。しかし、単球系がブチレートESTが陰性であったが、PO染色で顆粒球系が陽性、単球系は陰性が大半であったことよりAML-M4を考えた。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 急性骨髄性白血病 (AML) > 骨髄単球性 (骨髄系と単球系の混在:M4...
性別
年齢 60-64
取得年代 2005-2009
主訴 発熱。
既往歴 特になし。
現病歴 約1ヶ月前より発熱が続き、某院にて白血球増加を指摘され、精査のため当院当科を紹介受診された。
肝脾腫(+)、リンパ節腫大(+)、DIC(+)。
検査所見 WBC 305,000/μl (芽球29%, Mo23%)
RBC 402万/μl、Hb 12.9g/dl、Ht 35.5%、PLT 9.5万/μl
MCV 88.3fl、MCH 32.0pg、MCHC 36.3%、
NCC 46.8万/μl、MgK 0/μl (芽球31%)
LD 2,840IU/l
末梢血所見 白血球著増(305,000/μl)にて芽球は29%みられ、単球が23%(70,150/μl)と増加していた。
骨髄所見 過形成像にて芽球は31%みられ、以下顆粒球系と単球系がともに20%以上を占めていた。好酸球は5%であった。
細胞化学所見 PO染色は顆粒球系は陽性で、単球系は陰性が大半で一部に陰性がみられた。
EST二重染色ではクロロアセテートが陽性で、ブチレートは陰性であった。
形態診断 末梢血は芽球と単球が5,000/μl(実際は70,150/μl)と増加し、骨髄では芽球が20%以上
(実際は31%)を占め、以下顆粒球系と単球系が混在していた。しかし、単球系がブチレートESTが陰性であったが、PO染色で顆粒球系が陽性、単球系は陰性が大半であったことよりAML-M4を考えた。
免疫学的所見 CD4・CD11b・CD11c・CD13・CD14・CD33・HLA-DR (+)
分子生物学的所見 46,XY
リンパ節所見 未詳。
臨床診断 末梢血で単球が70,150/μl、骨髄で芽球が31%と顆粒球系と単球系の混在を認めたためAML-M4と診断された。