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 本例は、末梢血、骨髄のPO陰性芽球の著増と表現型の所見に決定づけるものがないことより未分化型急性白血病(Tcellの未分化型?)が考えられた。WHO分類では系統不詳の急性白血病として、分類不能型として診断され...
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 本例は、末梢血、骨髄のPO陰性芽球の著増と表現型の所見に決定づけるものがないことより未分化型急性白血病(Tcellの未分化型?)が考えられた。WHO分類では系統不詳の急性白血病として、分類不能型として診断された。PAS染色の一部強陽性態度も表現型には反映されていないようであった。DNR、BHAC、6MP、predonineにて治療が開始された。
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■症例詳細データ
FAB分類 > その他
性別
年齢 40-44
取得年代 2005-2009
主訴 発熱、白血球増加。
既往歴 特になし。
現病歴 風邪症状で発熱が長引くため近医受診し、白血球増加を指摘され、当院当科を紹介された。末梢血に芽球を認めたため入院となった。
肝腫(+)、脾腫(+)、リンパ節腫(-)。
検査所見 WBC 86,500/μl (芽球98%)
RBC 222万/μl、Hb 6.8g/dl、Ht 20.7%、PLT 4.5万/μl
MCV 93.2fl、MCH 30.6pg、MCHC 32.8%、
NCC 15.6万/μl、MgK 0/μl (芽球99%)
LD 680IU/l
末梢血所見 白血球著増(86,500/μl)にて芽球は98%みられ、全般にN/C比は高く、明瞭な核小体を有するものがみられた。
骨髄所見 正形成像にて芽球は99%みられ、大小不同性で、N/C比は高く、明瞭な核小体を有するものがみられた。
細胞化学所見 芽球はPO染色、SBB染色に陰性であった。PAS染色では一部に点状や塊状陽性がみられた。EST染色は陰性であった。
形態診断 末梢血、骨髄ともに芽球は100%近くに増加し、明瞭な核小体を有するものが多くみられた。それらはPO染色、EST染色に陰性で、PAS染色に低率ながら点状および塊状の陽性を呈したことでリンパ系を考えALLを疑った。またPO陰性のAMLも範疇とした。
免疫学的所見 CD7・CD34・HLA-DR(+)
分子生物学的所見 46,XY[20]
リンパ節所見 未施行。
臨床診断 末梢血、骨髄のPO陰性芽球の著増と表現型の所見に決定づけるものがないことより未分化型急性白血病(Tcellの未分化型?)が考えられた。WHO分類では系統不詳の急性白血病として、分類不能型として診断された。PAS染色の一部強陽性態度も表現型には反映されていないようであった。DNR、BHAC、6MP、predonineにて治療が開始された。