■ご利用に際して

本サイトは、厚生労働省がん研究助成金総合研究事業および、厚生労働省第3次対がん総合戦略研究事業にて構築され、2014年3月にその事業を終了しております。現在サイトに掲載されている内容は当時の登録状況のまま公開しているため、必ずしも最新の医療に沿う内容ではない場合がございます。ご注意ください。

ご不明点がありましたら九州がんセンターまでお問い合わせください。

JapaneseEnglish

 本例は、骨髄生検にて高円柱状腫瘍細胞が種々の腺腔形成より高分化腺癌の骨髄転移と考えられた。これらの組織像より原発巣の推定が可能となり、画像診断より結腸癌のS状結腸高分化腺癌と診断された。
(続きを読む)
 本例は、骨髄生検にて高円柱状腫瘍細胞が種々の腺腔形成より高分化腺癌の骨髄転移と考えられた。これらの組織像より原発巣の推定が可能となり、画像診断より結腸癌のS状結腸高分化腺癌と診断された。
(たたむ)

■症例詳細データ
性別
年齢 60-64
取得年代 2000-2004
主訴 貧血。
既往歴 数年前に大腸癌と診断され、全結腸直腸切除術が施行され、その後肝臓への転移が確認された。
現病歴 低色素性貧血を来たし、精査のため骨髄穿刺、生検が実施された。
検査所見 WBC 6,100/μl、
RBC 272万/μl、Hb 6.7g/dl、Ht 22.0%、PLT 12万/μl
MCV 81.0fl、MCH 24.6pg、MCHC 30.5%、NCC 3.5万/μl
末梢血所見 小球性、低色素性赤血球の出現。異常細胞は認めず。
骨髄所見 低形成像にて不規則な重積性の細胞集塊は強い結合性を有する円柱状細胞の出現状態より、高分化腺癌の骨髄転移が考えられた。核長軸の長いことより高分化と思われた。
細胞化学所見 未詳。
形態診断 高円柱状腫瘍細胞が種々の大きさの腺腔を形成したことより高分化腺癌の骨髄転移と診断した。
免疫学的所見 未詳。
分子生物学的所見 未詳。
リンパ節所見 【骨生検所見】
個々の細胞には配列異常や核の大小不同が目立ち、楕円形核の柵状配列がみられた。粘液産生性で骨梁間に粘液が充満していた。
臨床診断 高円柱状腫瘍細胞が種々の腺腔形成より高分化腺癌の骨髄転移と考えられた。これらの組織像より原発巣推定が可能であり、画像診断より結腸癌のS状結腸高分化腺癌と診断された。
*腺癌の骨髄転移:原発;結腸癌(S状結腸高分化腺癌)