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 本例は、末梢血、骨髄に増加する芽球はアズール顆粒を有するものが多く、それらはPO染色に陽性と表現型で骨髄系マーカーが陽性よりAML-M2が疑われた。表現型にてHLA-DRが陰性のことより、HLA-DR(-)のAMLと診断...
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 本例は、末梢血、骨髄に増加する芽球はアズール顆粒を有するものが多く、それらはPO染色に陽性と表現型で骨髄系マーカーが陽性よりAML-M2が疑われた。表現型にてHLA-DRが陰性のことより、HLA-DR(-)のAMLと診断された。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 急性骨髄性白血病 (AML) > 成熟を伴うAML (M2)
性別
年齢 70-74
取得年代 2005-2009
症例の種類 非典型例
主訴 全身倦怠感、食欲不振
既往歴 特になし
現病歴 眼瞼結膜(貧血)、呼吸困難、肝脾腫なし
検査所見 RBC 284万/μl、Hb 8.1g/dl、Ht 27.6%、MCV 97.0fl、PLT 13.1万/μl、
WBC 60,500/μl、NCC 35.4万/μl
LD 254U/l、Fbg 341mg/dl、FDP 182μg/ml
末梢血所見 白血球増加(60,500/μl)の分類にて芽球が68% みられた。
それらは大小不同性で、N/C比が高く、クロマチンは粗顆粒状で、顆粒を有しないものと微細顆粒を有するものが混在していた。
骨髄所見 過形成気味の骨髄には芽球が83%(顆粒を有しないもの30%、顆粒を有するもの53%)、前骨髄球が17%みられた。骨髄芽球のなかには前骨髄球との鑑別が困難なものもあった。
細胞化学所見 芽球はPO染色に陽性で100%の染まりであった。
形態診断 末梢血、骨髄ともに芽球の増加がみられ、なかでも顆粒を有するタイプが優位であった。
それらは、PO染色に強陽性であったことよりAML-M2を疑った。
免疫学的所見 CD13(+)、CD33(+)、HLA-DR (-)
分子生物学的所見 46,XX[20]
リンパ節所見 ND
臨床診断 末梢血、骨髄に増加する芽球はアズール顆粒を有するものが多く、それらはPO染色に陽性と表現型で骨髄系マーカーが陽性よりAML-M2が疑われた。表現型にてHLA-DRが陰性のことより、HLA-DR(-)のAMLと診断された。