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 本例は摘脾後2年にして、白血球増加症を呈し、優位のLGL細胞の表現型はCD3、CD8ならびにTCRαβが陽性であったことよりT-LGLL(WHO.2008)と診断された。

■症例詳細データ
FAB分類 > その他
性別
年齢 25-29
取得年代 2000-2004
症例の種類 典型例
主訴 白血球増加症
既往歴 2年前摘脾
現病歴 摘脾後2年間、末梢血、骨髄にリンパ球増加がみられたが、貧血は改善、血小板も正常、しかし白血球増加を認めた。
検査所見 RBC320万/μl、Hb10.8g/dl、Ht28.2%、MCV88.4fl、MCH33.7pg、MCHC38.2%、
WBC18,900/μl (St-Seg5.0%,Mo3.0%,Eo2.0%,Ly90.0%)
Ly17,010/μl(LGL-like78%:14,742/μl)
末梢血所見 末梢血では白血球増加(18,900/μl)に伴い、リンパ球が90%(17,010/μl)と増加していた。そそのなかで、豊富な細胞質にやや太めのアズール顆粒を有するもの(LGL細胞)が78%(14,742/μl)と増加していた。
骨髄所見 骨髄は正形成で、LGL細胞は45%みられた。それらは、豊富な細胞質にやや太めのアズール顆粒を有していた。
細胞化学所見 LGL細胞はACP染色に限局性の陽性がみられ、β-GL染色で散在性の陽性を呈した。
形態診断 末梢血、骨髄に増加するLGL細胞をポイントにして、末梢血での増加(14,742/μl)がLGL白血病の基準(2,000/μl)を越えることよりLGL白血病を疑った。
免疫学的所見 CD2(+),CD3(+),CD8(+),CD3(+),CD11b(+),TCRαβ(+)
分子生物学的所見 46,XY
リンパ節所見 N.D
臨床診断 摘脾後2年にして、白血球増加症を呈し、優位のLGL細胞の表現型はCD3、CD8ならびにTCRαβが陽性であったことよりT-LGLL(WHO.2008)と診断された。