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 本例は小球性低色素性貧血にて標的赤血球や球状赤血球が出現し、溶血症状や鉄の動態はやや過剰気味などからサラセミアが疑われ、頭部X線撮影で頭蓋冠は肥厚し放射状にみられる骨膜反応や頭部MRI検査で基底核の...
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 本例は小球性低色素性貧血にて標的赤血球や球状赤血球が出現し、溶血症状や鉄の動態はやや過剰気味などからサラセミアが疑われ、頭部X線撮影で頭蓋冠は肥厚し放射状にみられる骨膜反応や頭部MRI検査で基底核の鉄沈着を認め、また骨病変による低身長やHbFやHbA2の増加よりβ-サラセミアと診断された。
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■症例詳細データ
性別
年齢 05-09
取得年代 2005-2009
主訴 貧血、皮膚軽度黄疸
既往歴 生下時より顔面蒼白、皮膚軽度黄疸、動作緩慢
現病歴 肝腫(3fb)、脾腫大(5fb)あり、低身長
検査所見 WBC9800/μl、RBC252万/μl、MCV76.0fl、MCH21.4pg、MCHC28.3%、PLT14.9万/μl、Ret.8.0%、BM-NCC27.0万/μl(M/E0.37)、Mgk60/μl、T-Bil.1.6mg/dl、D-Bil.0.6mg/dl、LDH740IU/l、Fe175μg/dl、TIBC210μg/dl、HbF 5.5%、HbA2 4.5%
末梢血所見 小球性低色素性貧血のもと赤血球は大小不同性で細片状奇形赤血球、標的赤血球や球状赤血球などの形態異常を認めた。
骨髄所見 正形成の骨髄にて赤芽球系が優位(M/E0.37)で一部に巨赤芽球様変化のものを認めた。周囲には小球性低色素性赤血球を認めた。
細胞化学所見 赤芽球系に対して、PO染色、PAS染色は陰性であった。またFe染色で環状鉄芽球は認めなかった。
形態診断 小球性低色素性貧血のもと多種の赤血球形態異常を示し、脾腫大や溶血症状を認め、過剰鉄やHbFやHbA2の増加よりβ-サラセミアを疑った。
免疫学的所見 ND
分子生物学的所見 ND
リンパ節所見 ND
臨床診断 小球性低色素性貧血にて標的赤血球や球状赤血球が出現し、溶血症状や鉄の動態はやや過剰気味などからサラセミアが疑われ、頭部X線撮影で頭蓋冠は肥厚し放射状にみられる骨膜反応や頭部MRI検査で基底核の鉄沈着を認め、また骨病変による低身長やHbFやHbA2の増加よりβ-サラセミアと診断された。