![]() | ![]() ![]() ![]() |
本サイトは、厚生労働省がん研究助成金総合研究事業および、厚生労働省第3次対がん総合戦略研究事業にて構築され、2014年3月にその事業を終了しております。現在サイトに掲載されている内容は当時の登録状況のまま公開しているため、必ずしも最新の医療に沿う内容ではない場合がございます。ご注意ください。
ご不明点がありましたら九州がんセンターまでお問い合わせください。
![]() ![]()
全登録症例数:225
全登録画像数:1755 |
前駆T細胞性腫瘍
本型の範疇とされる前駆T細胞リンパ芽球性白血病precursor T lymphoblastic leukemia(T-ALL)/前駆Tリンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)はT細胞系にコミットした未熟な段階のリンパ芽球の腫瘍である.
T-ALLは末梢血... (続きを読む) 本型の範疇とされる前駆T細胞リンパ芽球性白血病precursor T lymphoblastic leukemia(T-ALL)/前駆Tリンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)はT細胞系にコミットした未熟な段階のリンパ芽球の腫瘍である. T-ALLは末梢血、骨髄に腫瘍細胞がみられることが多く、T-LBLではリンパ節やリンパ節外に腫瑠を形成することが多く.骨髄での芽球の浸潤は随意的であるが25%以上がT-ALL、以下がT-LBLとされる. 欧米の頻度では、小児ALLの約15%、成人ALLの25%を占めるとされるが、本邦のJALSGの統計(Ueda et al.1998,Takeuchi et al.2002)ではやや低いようである.T-LBLはLBLの85~95%を占め、約半数の症例に縦隔腫瑠を認める. T-ALLの末梢血・骨髄での形態学的な特徴は、私見ではあるが増加するリンパ芽球に対し分裂像や核形不整(核縁の一部が陥没)がみられる.ACP染色ではdot状に強陽性がみられ、PAS染色は通常陰性が多く陽性の場合は点状の陽性を示す.T-LBLのリンパ節でも形態学的特徴は、リンパ芽球がリンパ節全体に単調なび慢性の増殖を示す.T-LBLの少数例に骨髄で顆粒球系の過形成と好酸球増加を示すものはt(8;13)(p11.2;q11-12)の核型異常を認める(Inhorn et al.1995). 表現型では、CD3、CD4、CD7、TdTが陽性で、時にCD10、CD13、CD117 (c-kit)などが陽性である.遺伝子解析ではTCRα、TCRβ、TCRδのいずれかで再構成がみられる. T-ALL、T-LBL共に高リスク群として治療される. (たたむ) ![]() ![]()
|
|