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瀰漫性B大細胞型リンパ腫(DLBCL)は、組織型自体がheterogenousな疾患群を包括したものであり、病因も多様であり不明である。免疫不全は発症の危険因子であり、免疫不全患者に発生したDLBCLにはEBVの陽性率が高... (続きを読む)
瀰漫性B大細胞型リンパ腫(DLBCL)は、組織型自体がheterogenousな疾患群を包括したものであり、病因も多様であり不明である。免疫不全は発症の危険因子であり、免疫不全患者に発生したDLBCLにはEBVの陽性率が高いとされる。
従って、EBV関連リンパ球増殖性疾患としての観点から本型を探る必要性がある。
本例は、リンパ球様細胞は大型で表現型はB cellであり、リンパ節生検の所見より、彌慢性B大細胞型リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma)と診断された。ESJAPにて治療が開始され、放射線照射が行なわれた。 (たたむ)
 
■症例詳細データ
性別 |
男
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年齢 |
35-39
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取得年代 |
1995-1999
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主訴 |
倦怠感、扁桃炎、リンパ節腫脹。
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既往歴 |
特になし。
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現病歴 |
左扁桃腫瑠、頚部リンパ節腫脹。
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検査所見 |
WBC 5,850/μl (St-Seg81.0, Ly18.0, Eo1.0%)
RBC 403万/μl、Hb 12.1g/dl、Ht 40.2%、PLT 12.9万/μl、
MCV 99.7fl、MCH 30.0pg、MCHC 30.1%、
NCC 6.8万/μl、MgK 25.0/μl (Ly25.0%)、LD 554IU/l、CRP 10.59mg/dl、TP 6.7g/dl、BUN 10.6mg/dl、Ca 9.3mg/dl、UA 3.4mg/dl
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末梢血所見 |
血液像にて異常所見はみられなかった。
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骨髄所見 |
低形成像にて不明細胞は25%みられた。大型でN/C比はやや高く、類円形核でクロマチンは繊細で芽球様を思わせた。
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細胞化学所見 |
芽球様はPO染色、PAS染色、EST染色に陰性であった。
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形態診断 |
骨髄の芽球様はPO染色が陰性よりリンパ球様細胞と思われるが、それらの帰属の証明には表現型の所見待ちとなった。
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免疫学的所見 |
CD10(79.9%)、CD19(81.4%)、CD20(77.1%)、CD22(68.0%)、HLA-DR(80.3%)
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分子生物学的所見 |
46,XX
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リンパ節所見 |
【生検のMG染色】
中~大型の類円形核のリンパ球様細胞の腫瘍性増殖がみられ、一部にはimmunoblastの混在もみられた。
【生検のPap染色】
中型~大型のリンパ球様細胞は核形不整や核小体を有するものがみられた。
【組織診】
Malignant lymphoma:diffuse large cell type
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臨床診断 |
リンパ球様細胞は大型で表現型はB cellであり、リンパ節生検の所見より、彌慢性B大細胞型リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma)と診断された。
ESJAPにて治療が開始され、放射線照射が行なわれた。
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