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好酸球過剰症候群 (HES)
 ☆好酸球過剰症候群、特発性好酸球増多症(HES)
 Hardy、Andersonら(1968)によって提唱された.WHO分類では、HESは慢性好酸性白血病(CEL)と同一項目として取り扱われ、骨髄増殖性疾患(CMPD)の1つに分類...
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 ☆好酸球過剰症候群、特発性好酸球増多症(HES)
 Hardy、Andersonら(1968)によって提唱された.WHO分類では、HESは慢性好酸性白血病(CEL)と同一項目として取り扱われ、骨髄増殖性疾患(CMPD)の1つに分類された.Chusidら(1975)HESの基準を以下に述べる.
①好酸球の持続性増加(1,500/μl以上が6ヶ月以上)あるいは6ヶ月以内に死亡、②好酸球増加の基礎疾患(寄生虫感染、アレルギー性疾患など)がない、③好酸球浸潤による症状や徴候(肝脾腫、基質性心雑音、うっ血性心不全、中枢神経異常、肺線維症、発熱、体重減少、貧血)の存在である.
最近、Coolsら(2003)によって、特発性HESと診断された症例の約半数例にFIP1L1-PDGFRαの融合遺伝子が見出されクローン性疾患であることが報告された.このようにHESの発症機序が解明されるにつれその診断基準が不明瞭となり、どの基準をもって“特発性”にするのか定かではなく新たな定義が必要とされている.
[文献:松村到・金倉譲:好酸球、好塩基球および肥満細胞の異常.三輪血液病学,文光堂.2006]
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