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 本例は、Common ALLの診断後、high risk protocolにて治療が開始された。約1年後、AML-M5bへ移行したものでlineage switchと診断された。

■症例詳細データ
性別
年齢 10-14
取得年代 2000-2004
主訴 発熱、歯肉腫脹。
既往歴 【初診.1年前】
Common ALL(骨髄にてPO陰性の芽球が92%)の診断。
現病歴 発熱、歯肉腫脹が認められ、近医にて血液検査が行われ単球増加を指摘され、精査のため当科を紹介入院となる。
検査所見 【当科入院時】
WBC 52,600/μl (Mo.68%:35,760/μl)
末梢血所見 【当科入院時】
白血球増加(52,600/μl)にて単球系の増加(35,760/μl)がみられた。
骨髄所見 【当科入院時】
単球系細胞はNEC中の89%、そのうち単芽球は全単球の34%にみられ、単球系の分化段階がうかがえた。
細胞化学所見 【当科入院時】
単球系細胞はEST二重染色でα-NB染色陽性の単球系が優位であった。
形態診断 【当科入院時】
末梢血の単球数が5,000/μl以上、骨髄における単球系細胞が80%以上、そして単芽球が全単球の80%以下より分化傾向の単球性白血病を考えた。
初発がALLの診断より、治療による二次性白血病(AML-M5b)を疑った。
免疫学的所見 【初診時】
CD10・CD19・CD13・CD34・HLA-DR(+)
【当科入院時】
CD9・CD11b・CD13・CD14・CD33・CD38・HLA-DR(+)
分子生物学的所見 【初診時】
46,XX
MLL(not done)
【当科入院時】
46,XX,t(9;11)(p22;q23)
MLL(FISH,サザンブロットで陽性)
リンパ節所見 未施行。
臨床診断 Common ALLの診断後、high risk protocolにて治療が開始された。
約1年後、AML-M5bへ移行したものでlineage switchと診断された。