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  本例は、光顕的には形質細胞に類似するが、全体的に細胞質は狭く、核偏在からplasmocytoid lymphocyte(形質細胞様リンパ球)を思わせる形態像よりマクログロブリン血症を考えた。IgMが5.920mg/dlの上昇を認めた...
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  本例は、光顕的には形質細胞に類似するが、全体的に細胞質は狭く、核偏在からplasmocytoid lymphocyte(形質細胞様リンパ球)を思わせる形態像よりマクログロブリン血症を考えた。IgMが5.920mg/dlの上昇を認めたためリンパ形質細胞性リンパ腫と診断された。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 慢性 (成熟型) リンパ性白血病 (CL... > B細胞白血病 > 白血化を伴うリンパ形質細胞リンパ腫
性別
年齢 65-69
取得年代 2000-2004
主訴 全身倦怠感。
既往歴 特になし。
現病歴 全身倦怠感を主訴に来院し、貧血を指摘され精査のため骨髄穿刺が施行された。
検査所見 WBC 5,320/μl (St-Seg.44, Ly40, Ab.Ly2%)
RBC 258万/μl、Hb 7.2g/dl、
Ht 24.3%、MCV 94.1fl、MCH 28.2pg、MCHC 29.6%、
PLT 22.4万/μl、
TP 9.2g/dl、LDH 516lU/l、Ca 8.7mg/dl、
IgG 400mg/dl、IgA 79mg/dl、IgM 5.920mg/dl
末梢血所見 白血球(5,320/μl)の分類にて異常(病的)リンパ球様が2%みられる。
それらは、核偏在性で核小体も認めるものもある。
骨髄所見 骨髄は低形成ながらも好塩基性の細胞質に核偏在性の細胞が6%みられる。
それらは、単核で核小体の明瞭なものもみられる。
細胞化学所見 芽球様はPO染色、PAS染色、EST染色に陰性である。
形態診断 光顕的には形質細胞に類似するが、全体的に細胞質は狭く、核偏在からplasmocytoid lymphocyte(形質細胞様リンパ球)を思わせる形態像よりマクログロブリン血症を考えた。
確診のためIgMの単独上昇を待つことになった。
免疫学的所見 CD20、CD79a、CD5、C19、CD20(+)
分子生物学的所見 不詳。
リンパ節所見 成熟リンパ球から大型免疫芽球の類似細胞までみられ、核偏在のもとクロマチンは増量し、クロマチン網工は粗顆粒状を呈していた。
臨床診断 光顕的ならびに表面形質、またIgMの顕著な上昇よりリンパ形質細胞性リンパ腫と診断された。治療はFludarabineが施行された。