■ご利用に際して

本サイトは、厚生労働省がん研究助成金総合研究事業および、厚生労働省第3次対がん総合戦略研究事業にて構築され、2014年3月にその事業を終了しております。現在サイトに掲載されている内容は当時の登録状況のまま公開しているため、必ずしも最新の医療に沿う内容ではない場合がございます。ご注意ください。

ご不明点がありましたら九州がんセンターまでお問い合わせください。

JapaneseEnglish

 本例は、末梢血、骨髄における特徴的な核形不整を有する異常リンパ球はB細胞であり、リンパ節における腫瘍細胞は免疫染色でcyclinD1が陽性であったことよりマントル細胞リンパ腫と診断された。
尚、染色体では...
(続きを読む)
 本例は、末梢血、骨髄における特徴的な核形不整を有する異常リンパ球はB細胞であり、リンパ節における腫瘍細胞は免疫染色でcyclinD1が陽性であったことよりマントル細胞リンパ腫と診断された。
尚、染色体ではt(11;14)の核型異常を認めた。
(たたむ)

■症例詳細データ
FAB分類 > その他
性別
年齢 75-79
取得年代 2005-2009
症例の種類 典型例
主訴 全身リンパ節腫脹
既往歴 特になし
現病歴 全身リンパ節腫脹(+)
検査所見 RBC423万/μl、Hb11.0g/dl、Ht35.0%、MCV82.7fl、MCH26.0pg、MCHC31.4%、
PLT18.2万/μl、WBC7000/μl (other 15.0%)
NCC22.9万/μl、TP7.7g/dl、LD242U/l、AST22U/l、ALT12U/l、UA6.0mg/dl
Cre0.62mg/dl、Ca9.5mg/dl、CRP0.5mg/dl
末梢血所見 白血球正常にて異常リンパ球様細胞が15%みられた。それらは大型でN/Cは高く
クロマチンは粗鋼で核形不整が顕著であった。
骨髄所見 正形成像にて異常リンパ球様細胞は26%みられた。それらは大型でN/Cは高く、
核形不整が顕著で、一部には明瞭な核小体や空胞を認めた。
細胞化学所見 異常リンパ球様細胞はPO染色、PAS染色、EST染色に陰性であった。
形態診断 異常リンパ球様細胞は形態的およびPO染色に陰性より異常リンパ球と考え
悪性リンパ腫を疑った。
免疫学的所見 CD5、CD19、CD20、sIgM+IgD (+)
分子生物学的所見 46,XX,t(11;14)(q13;q32) [15/20]
リンパ節所見 鼠径部リンパ節生検にて腫瘍細胞は単一でびまん性に増殖し、小型~中型細胞で
構成され、核形不整は軽度であった。
免疫染色にてcyclin D1が核内に陽性であった。
臨床診断 末梢血、骨髄における特徴的な異常リンパ球はB細胞であり、リンパ節における腫瘍細胞は免疫染色でcyclinD1が陽性であったことよりマントル細胞リンパ腫と診断された。