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 本例は、約10年前にマクログロブリン血症と診断され、メルファランにて治療され経過をみていたものであるが、形態像ならびにIgMの単独増加(4,040mg/dl)よりその再燃を考えられたものである。
WHO.2008年版では...
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 本例は、約10年前にマクログロブリン血症と診断され、メルファランにて治療され経過をみていたものであるが、形態像ならびにIgMの単独増加(4,040mg/dl)よりその再燃を考えられたものである。
WHO.2008年版ではリンパ形質細胞性リンパ腫とされた。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 慢性 (成熟型) リンパ性白血病 (CL... > B細胞白血病 > 白血化を伴うリンパ形質細胞リンパ腫
性別
年齢 65-69
取得年代 2010-2014
症例の種類 典型例
主訴 全身倦怠感、貧血
既往歴 マクログロブリン血症(約10年前)
ブスルファンにて治療歴あり
現病歴 倦怠感、心窩部痛
検査所見 WBC6,300/μl (Promy 1,.My2, St-Seg30, Ly41, Mo14, Eo7, Ba4%,other 1%)
RBC205万/μl、Hb6.4g/dl、Ht19.8%, PLT6.6万/μl,MCV96.6fl, MCH31.2pg, MCHC32.3%
TP6.3g/dl、LDH325U/l、ALP314IU/l、BUN8mg/dl、Cre0.7mg/dl、Ca7.5mg/dl
CRP2.28mg/dl、IgG355mg/dl、IgA28mg/dl、IgM4,040mg/dl、フエリチン844mg/dl
NCC39.2万/μl(immature erythroblast 88%)
末梢血所見 白血球正常にて、幼若顆粒球の出現とリンパ球が41%みられた。リンパ球の一部には核の偏在傾向のものもみられた。
骨髄所見 骨髄は低形成で、リンパ球は65%みられた。芽球は正常の割合で、リンパ球には核網が粗鋼で核の偏在するものがみられ、一部には核網の繊細なものもみられた。
細胞化学所見 リンパ球は陰性であった。ほかにPAS、EST染色も陰性であった。
形態診断 約10年前にマクログロブリン血症と診断され、メルファランにて治療され経過をみていたもので、形態像ならびにIgMの単独増加(4,040mg/dl)よりその再燃を考えた。
免疫学的所見 CD7(15.6%)、CD13(19.7%)、CD33(11.8%)、GP-A(28.0%)、HLA-DR(14.5%)
分子生物学的所見 45,XY,-13[17]
45,XY,der(13;19)(q10;q10)[3]
リンパ節所見 N.D
臨床診断 形態像ならびにIgMの増加(3g/dl以上)より、10年前のマクログロブリン血症(現在のリンパ形質細胞性リンパ腫)の再燃と診断された。