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 本例は、末梢血にてリンパ球を除くすべての血球細胞に打ち抜き状の空胞を認めたことと、それらの細胞の空胞がSudanⅢ染色に陽性であったことより先天性の細胞質異常としてJordan異常症と診断された。尚、同胞の...
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 本例は、末梢血にてリンパ球を除くすべての血球細胞に打ち抜き状の空胞を認めたことと、それらの細胞の空胞がSudanⅢ染色に陽性であったことより先天性の細胞質異常としてJordan異常症と診断された。尚、同胞の妹にも血球細胞に脂肪空胞を確認している。
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■症例詳細データ
性別
年齢 45-49
取得年代 2005-2009
主訴 易疲労感、筋委縮、難聴
既往歴 特になし
現病歴 小児期より易疲労感などを自覚していたが原因不明として放置されていた。その後、脂肪蓄積によると思われる心筋炎や肝臓の脂肪変性がみられた。
検査所見 WBC6,200/μl(St1,Seg54,Eo6,Ba1,Ly34,Mo4%)、RBC470万/μl、Hb 14.3g/dl、Ht41.3%、MCV87.9fl、MCH30.4pg、MCHC34.6%、PLT24.9万/μl、LDH948IU/l、CRP8.8mg/dl
末梢血所見 白血球は正常(6,200/μl)で、リンパ球を除く好中球、好酸球、好塩基球、単球に打ち抜き状の空胞がみられた。
骨髄所見 N.D
細胞化学所見 空胞を有する血液細胞で単球以外はPO染色に陽性所見を示した。また、PAS染色にも陽性であった。肝腎の打ち抜き状の空胞についてはSudanⅢ染色にて陽性を示した。
形態診断 リンパ球を除くすべての血球細胞に打ち抜き状の空胞を認めたことで先天性異常を考え、SudanⅢ染色が陽性であったことより、一連の空胞は中性脂肪によるものと考えた。以上により先天性のJordan異常症を考えた。
免疫学的所見 N.D
分子生物学的所見 N.D
リンパ節所見 N.D
臨床診断 末梢血にてリンパ球を除くすべての血球細胞に打ち抜き状の空胞を認めたことと、それらの細胞の空胞がSudanⅢ染色に陽性であったことより先天性の細胞質異常としてJordan異常症と診断された。尚、同胞の妹にも血球細胞に脂肪空胞を確認している。