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 本例は、骨髄の芽球が90%以上(実際は95%)みられ、一部にアウエル小体を認めた。形態学的には単球系も考えられたが、芽球はPO染色に23%が陽性であったことよりAML-M1と診断された。
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 本例は、骨髄の芽球が90%以上(実際は95%)みられ、一部にアウエル小体を認めた。形態学的には単球系も考えられたが、芽球はPO染色に23%が陽性であったことよりAML-M1と診断された。
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■症例詳細データ
性別
年齢 55-59
取得年代 2010-2014
主訴 発熱
既往歴 10年前、当院の内分泌内科で糖尿病の加療中であった。
現病歴 3ヶ月前より発熱を訴え、食事の摂取が困難となり内分泌内科に入院する。肺炎の診断で抗菌薬の治療を受けるも解熱しなかった。血液検査で芽球を認めたため血液内科へ紹介された。
検査所見 WBC13,100/μl(Blast76, St1, Seg9, Eo1, Ly11, Mo2%)、RBC315万/μl、Hb10.1g/dl、Ht29.6%、MCV93.9fl、MCH32.0pg、MCHC34.1%、PLT11.1万/μl、NCC22.6万/μl、TP6.0g/dl、BUN10mg/dl、T-bil 0.8 mg/dl、UA3.1mg/dl、AST15IU/l、ALT14IU/l、LDH298IU/、CRP11.4mg/dl
末梢血所見 白血球増加(13,100/μl)おいて芽球が76%みられた。それらは核形不整や明瞭な核小体を有し一部にアウエル小体を認めた。
骨髄所見 骨髄は正形成であり芽球は95%の増加がみられた。芽球は大小が混在し、大型のものは細胞質が豊富で核形不整や核小体を有しアウエル小体もみられた。
細胞化学所見 芽球はPO染色で23%が陽性で、ブチレートEST染色に陰性であった。
形態診断 骨髄の芽球が90%以上(実際は95%)みられ、PO染色に3%以上(実際は23%)であったことよりAML-M1を疑った。
免疫学的所見 CD13(+)、CD33(+)、CD117(+)、HLA-DR(+)
分子生物学的所見 46,XY
リンパ節所見 N.D
臨床診断 骨髄の芽球が95%みられ一部にアウエル小体を認め、それらはPO染色に23%が陽性であったことよりAML-M1と診断された。