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九州での医用画像データベース構築の目的 ■わが国におけるテレラジオロジーと画像データベースの現況
国立がんセンターの診療情報ネットワーク班の尽力のもと、関連した企業との間で、機器の改良、ソフト開発、操作性のテストなどが行われ、1999年9月よりハイビジョンとテレビ会議を使った多地点合同の消化管テレイメージカンファランスが実現の運びとなっております。 その後、参加施設は次第に増え、2001年の現在は国立札幌病院、独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター(旧 国立病院九州がんセンター)、四国がんセンター、国立呉病院などの国立機関だけでなく、各県立がんセンターなど15カ所の主要ながん専門病院が1.5MbpsのISDNを使ってこのカンファランスに参加しております。これは消化管のミクロデモを中心に、切除標本や組織像に裏付けされた画像カンファランスで、がんに対する診断力の向上や画像情報の共有化に役立っています。そしてその場で提示されました貴重な症例の画像は、データベース化されております。 ■独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター(旧 国立病院九州がんセンター)での役割 〜消化管の画像を中心に〜
九州がんセンターでは1998年(平成10年度)から国立がんセンターとの共同研究のもと、九州医用画像データベースを構築し、インターネット上での公開を始めました。各施設からも貴重な症例や研究結果を発信し、施設間の壁をこえた共有の画像情報センターの構築が実現の運びとなりました。 わが国において、九州は消化管がんの画像に関して最も進んでおり、世界を指導するような早期がん・進行がん・遺伝性のがん・がんに類似した腫瘍などの医学的に価値のある症例と画像が蓄積されています。ですから医学の中で重要な課題であるがんに対して、九州の地理・特色にあったがんの画像データベースを構築します。そのうちでも以下の理由により、まず消化管がんの画像に関してわが国の中心的な役割を果たしたく思います。
■画像伝送をめざした画像データベース(MIDB)
貴重な症例は全国的に存在します。また、実際の診療の場では、いつなんどき新しい重要な画像が現われるかわかりません。したがって、そのつど、デジタル像としてファイリングしておく必要があります。そうすれば、画像の劣化はなく、必要な時に見ることができます。九州医用画像データベースには、種々の典型例、非典型例、稀で重要な症例、年に1〜2回しか経験できない症例などがあり、中には世界的にみても、きわめて貴重な症例が登録されています。 これらの症例を画像を主体としたデータベースの中に蓄積していくことは、医学の継続性につながり、次世代への医学の資産となっていきます。そこで、当院で毎月行われております多地点合同消化管テレイメージカンファランスで提示された症例のみならず、学会などで報告された症例の画像を典型例、非典型例、まれな例、重要例、教育例などに区分して、医学生や研修医への教育用、医師の生涯教育用、医療関係者以外への啓蒙用などに活用できる画像データベースを作成します。そして、インターネットを介して国内外に伝送できるシステムを作ります。 ■消化管がんを中心に切除標本や病理の組織像に立脚した画像データベース
わが国の消化器がんに関する画像診断のレベルは、過去30年にわたる業績の結果、世界をリードしています。そこにはわが国で二重造影法が開発され、同時に開発された内視鏡検査の進歩と相まって、その画質と微細・微小な診断能は、国際的に高い評価を得ています。ところで、がんに関する画像は、単にX線、内視鏡、超音波、CT、MRI像といった臨床画像のみではありません。切除された標本や、病理組織像などがあります。わが国の消化器がんの診断学が世界をリードできたのは、臨床画像と切除標本のみならず病理組織像とで、比較検討をつねに行ない、病理組織像に裏付けされた所見を客観的に解析し続けてきたからです。 九州医用画像データベースでも、病理組織像に立脚した画像を主体にします。この方針を貫くことによりまして、21世紀では、がんの本質に立脚した世界に誇れる画像データベースが構築されると思います。なお、このような画像ベータベースは、世界をみましても構築されていないので、実現すれば消化管がん以外の画像データベースの見本となり得ると確信しております。 |
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