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 本例は、一見ゴーシエ細胞の出現からβ-D-galactosidaseガラクトシダーゼ活性の著減がみられたため、家族の検索をすすめたところ、患者は12nmol/mg/h、父親は83、母親は84であった(対照は151)。家族性が疑われ、... (続きを読む)
 本例は、一見ゴーシエ細胞の出現からβ-D-galactosidaseガラクトシダーゼ活性の著減がみられたため、家族の検索をすすめたところ、患者は12nmol/mg/h、父親は83、母親は84であった(対照は151)。家族性が疑われ、患者の本酵素の著減がみられたことより、GM1ガングリオシドーシスが疑われ学童期より発症していたことから成人型と診断された。尚、両親はいとこ結婚であった。 (たたむ)
 
   
 
■症例詳細データ 
    		
		| 性別 | 
					男
						
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		| 年齢 | 
					30-34
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		| 取得年代 | 
					1995-1999
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		| 主訴 | 
					歩行困難、精神神経障害、発育障害
						
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		| 既往歴 | 
					7~8歳頃より吃り始め、その後全身の運動障害が進展し、30歳頃より書字不能、歩行不能となる。
						
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		| 現病歴 | 
					両親はいとこ結婚、低身長(145cm、座高72cm、体重33.5kg)          
運動障害:歩行不能、上肢障害、発声不能、骨変化:脊柱後彎および側彎、下肢関節屈曲拘縮、X線所見:頭部(骨肥厚)、胸部(下部肋骨にオール状変化)、脊椎(頸椎後彎、軽度胸椎側彎、椎体扁平化)、その他:顔貌異常なし、肝脾腫なし、角膜混濁あり、cherry red spotなし
						
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		| 検査所見 | 
					血液検査・生化学検査:著変はなし。 
BM-NCC8.2万/μl、ライソゾーム酵素活性:β-D-ガラクトシダーゼ活性 12nmol/mg/h、尿中ムコ多糖:正常
						
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		| 末梢血所見 | 
					著変なし
						
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		| 骨髄所見 | 
					低形成像にて不明細胞が4%みられた。大部分が散在性で、3個以上の集団として出現するものはみられなかった。形態的には直径30~60μm大のマクロファージ様で、豊富な細胞質は淡塩基性で一部には針状結晶を有するものがみられた。なかには骨髄三系統の造血細胞には著変はみられなかった。 
骨髄セルブロック:20~50μmの大型細胞の核は円形~類円形で、核は小さく偏在性で、N-C比は極めて小さい。
						
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		| 細胞化学所見 | 
					大型の細胞はPAS染色に淡いび漫性陽性を呈し、ACP染色に強度のび漫性陽性を呈した。またEST染色も陽性であった。
						
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		| 形態診断 | 
					マクロファージ様の大型細胞は一見ゴーシエ細胞類似のものもみられた。ライソゾーム病の一環として、その酵素の活性の検査が要である。
						
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		| 免疫学的所見 | 
					N.D
						
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		| 分子生物学的所見 | 
					N.D
						
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		| リンパ節所見 | 
					【骨髄セルブロック】マクロファージが散見され、PAS陽性物質を充満したものと思われた。
						
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		| 臨床診断 | 
					β-D-galactosidaseガラクトシダーゼ活性(nmol/mg/h)を検査したところ、患者は12、父親は83、母親は84であった(対照は151)。患者に本酵素の著減がみられたことより、GM1ガングリオシドーシスが疑われ学童期より発症したことより成人型と診断された。尚、両親はいとこ結婚であった。
						
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