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 本例は増加するLGLがCD2、CD56が陽性で、CD3が陰性またTCR関連遺伝子が陰性より、NK細胞型白血病と診断された(2001)。しかし、WHO分類(2008)では慢性NK細胞増加症(Chronic lymphoproliferative disorder of NK...
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 本例は増加するLGLがCD2、CD56が陽性で、CD3が陰性またTCR関連遺伝子が陰性より、NK細胞型白血病と診断された(2001)。しかし、WHO分類(2008)では慢性NK細胞増加症(Chronic lymphoproliferative disorder of NK-cells)の範疇とされる。
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■症例詳細データ
FAB分類 > その他
性別
年齢 80-84
取得年代 2000-2004
症例の種類 典型例
主訴 全身倦怠感
既往歴 高血圧症
現病歴 貧血、肝・脾腫(-)、リンパ節腫脹(-)
検査所見 RBC241万/μl、Hb8.6g/dl、Ht26.8%、MCV111.2fl、MCH35.7pg、MCHC32.0%、
WBC8,900/μl (St-Seg7.0%,Mo4.0%,Eo2.0%,Ly87.0%)
Ly7,743/μl(LGL-like68%:6,052/μl)
末梢血所見 白血球正常の分類にてリンパ球が87%と優位で、なかでも顆粒を有するリンパ球(顆粒リンパ球:LGL)が68%(6,052/μl)と増加していた。リンパ球の形態は、全般に核は類円形で偏在傾向にあり、豊富な細胞質にやや粗大なアズール顆粒を認めた。
骨髄所見 N.D
細胞化学所見 顆粒リンパ球はACP染色に限局性、β-GL染色に散在性の陽性を呈した。
形態診断 末梢血で顆粒リンパ球が6,052/μlと増加しており、これはLGLの診断基準(2,000/μl)を越えるものからLGL白血病を疑った。
免疫学的所見 CD2(+),CD56(+),CD4(-),sCD3(-),TCRαβ・γδ(-)
分子生物学的所見 46,XX
リンパ節所見 N.D
臨床診断 増加するLGLはCD2、CD56が陽性で、CD3が陰性またTCR関連遺伝子が陰性より、NK細胞型白血病と診断された(2001)。WHO分類(2008)では、本型は慢性NK細胞増加症の範疇とされる。