■ご利用に際して

本サイトは、厚生労働省がん研究助成金総合研究事業および、厚生労働省第3次対がん総合戦略研究事業にて構築され、2014年3月にその事業を終了しております。現在サイトに掲載されている内容は当時の登録状況のまま公開しているため、必ずしも最新の医療に沿う内容ではない場合がございます。ご注意ください。

ご不明点がありましたら九州がんセンターまでお問い合わせください。

JapaneseEnglish

 白血球著増(188,200/μl)のなかでリンパ球は94%(176,908/μl)と増加していた。それらは小型で、クロマチン量は増加し、核形不整が顕著でアズール顆粒は一部に認め、形態的と単一より異常リンパ球を考えた。それら...
(続きを読む)
 白血球著増(188,200/μl)のなかでリンパ球は94%(176,908/μl)と増加していた。それらは小型で、クロマチン量は増加し、核形不整が顕著でアズール顆粒は一部に認め、形態的と単一より異常リンパ球を考えた。それらは骨髄にも84%と優位であった。
形態的には小型で濃染状核であったことより増加する異常リンパ球は
ATLの慢性型を考えたが、HTLV-Ⅰ抗体が陰性、表現型ではCD4、CD25が陰性、ほかにTdT、CD1aが陰性、CD2,3,5,7が陽性とTCRβ/γ(+)よりT-PLLと診断された。
(たたむ)

■症例詳細データ
FAB分類 > 慢性 (成熟型) リンパ性白血病 (CL... > T細胞白血病 > T細胞性前リンパ球性白血病 (T-PLL...
性別
年齢 65-69
取得年代 2000-2004
症例の種類 典型例
主訴 白血球著増
既往歴 特になし
現病歴 肝脾腫(+)、リンパ節腫脹(+)
検査所見 RBC312万/μl、Hb10.2g/dl、Ht28.5%、MCV91.3fl、MCH32.7pg、MCHC35.7%、
WBC188,200/μl (St-Seg3.0%,Mo3.0%,Ly94.0%)
NCC20.4万/μl(Ly84%)
HTLV-Ⅰ(-)
末梢血所見 白血球著増(188,200/μl)のなかでリンパ球は94%(176,908/μl)と増加していた。
それらは小型で、クロマチン量は増加し、核形不整が顕著でアズール顆粒は一部に認めた。
骨髄所見 骨髄は正形成で、小型リンパ球が84%と優位である。それらは小型でクロマチン量に富み核形不整が強く、核小体は不明であった。
細胞化学所見 PO染色、PAS染色は陰性で、アセテートEST染色やACP染色がゴルジ領域に点状の陽性を呈した。
形態診断 末梢血、骨髄に著増するリンパ球は小型で形態的所見からATLを疑うもHTLV-Ⅰが陰性であったため、T-CLL、T-PLLを疑った。
免疫学的所見 CD2(+),CD3(+),CD5(+),CD7(+),CD52(+),CD19(-), CD1a(-)TdT(-),TCRβ・γ(+)
分子生物学的所見 46,XY
リンパ節所見 小型リンパ球がび慢性浸潤を呈し、核形不整や一部に核小体を有するものがみられる。
臨床診断 増加する異常リンパ球はHTLV-Ⅰ抗体が陰性で、表現型ではCD2,3,5,7陽性、TCRβ/γ(+)よりT-PLLと診断された。