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■症例詳細データ
性別
年齢 00-04
取得年代 2005-2009
主訴 白血球増加
既往歴 特になし
現病歴 出血斑(+)、肝・脾腫(-)
検査所見 WBC124,000/μl、RBC456万/μl、Hb12.2q/dl、Ht35.2%、MCV77.1fl、MCV26.7pg、MCHC34.6%、PLT5.7万/μl、BM-NCC35.2万/μl、PT59% (INR1.45)、APTT31.5sec、Fbg86mg/dl, FDP56μg/ml、 TP6.7g/dl、AST40U/l、ALT16U/l、ALP862U/l、LD1,721U/l、BUN5mg/dl、Cre0.4mg/dl、CRP3.96mg/dl、Na134mEq/l、K3.1mEq/l、Cl 95mEq/l、IgG642mg/dl、IgA79mg/dl、IgM119mg/dl
末梢血所見 白血球著増(124,000/μl)にて芽球が82.5%みられた。それらはN/Cが高く、クロマチンは粗鋼で一部に核縁が陥没した核形不整を有するものがみられた。
骨髄所見 骨髄は過形成像で芽球は86%みられた。それらは全般に大型でN/Cは低く、クロマチンは粗鋼で核形不整(核の陥没)を有するものがみられた。また、核分裂像もみられ増殖の強さがうかがえた。
細胞化学所見 芽球はPO染色、EST染色に陰性で、PAS染色に一部が点状の陽性、ACP染色に限局性の陽性が多くみられた。
形態診断 芽球の形態的特徴とPO染色の陰性よりリンパ系を疑い急性リンパ芽球性白血病(ALL)を考えた。さらに末梢血・骨髄像に独特な核縁の陥没や骨髄像において核分裂像がみられたことでT細胞によくみられる所見であると思われT細胞性のALLを疑った。
免疫学的所見 【CD45ゲーテイング分析】
CD2・CD5・CD7(+)、CD3・CD8 (±)、HLA-DR (-)
分子生物学的所見 46,XY [20]
リンパ節所見 N.D
臨床診断 末梢血、骨髄にて特徴ある核形不整や増殖能の強さからT細胞を疑い、ACP染色の限局陽性や表面マーカー分析にてpanTマーカーが陽性、HLA-DRが陰性よりTリンパ芽球性白血病/リンパ腫と診断された。