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 前駆B細胞性リンパ芽球性白血病(B-ALL)はリンパ芽球性リンパ腫(B-LBL)と共にB細胞系にコミットされた未熟なリンパ芽球の腫瘍である。
        本例は、前駆B細胞性リンパ芽球性白血病であるが、染色体核型異常と... (続きを読む)
 前駆B細胞性リンパ芽球性白血病(B-ALL)はリンパ芽球性リンパ腫(B-LBL)と共にB細胞系にコミットされた未熟なリンパ芽球の腫瘍である。
        本例は、前駆B細胞性リンパ芽球性白血病であるが、染色体核型異常として、monosomy7、t(9;22)、BCR-ABLを認めたものである。
 mRNAはp190tyeであった。 (たたむ)
 
   
 
■症例詳細データ 
    		
		| 性別 | 
					男
						
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		| 年齢 | 
					45-49
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		| 取得年代 | 
					1990-1994
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		| 主訴 | 
					骨痛、白血球増加。
						
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		| 既往歴 | 
					特になし。
						
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		| 現病歴 | 
					骨痛のため来院し、血液検査にて白血球の増加がみられ、芽球の出現により即入院となった。 
出血斑(+)、肝腫(-)、脾腫(-)、リンパ節腫(-)
						
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		| 検査所見 | 
					WBC 162,800/μl (芽球91.5%) 
RBC 380万/μl、Hb 11.6g/dl、Ht 35.4%、PLT 2.0万/μl 
MCV 93.1fl、MCH 30.5pg、MCHC32.7%、 
NCC 32.6万/μl、MgK 0/μl (芽球95.0%)、LD 9,320IU/l、CRP 3.04mg/dl、TP 6.9g/dl、BUN 13.1mg/dl、ALT 131IU/l、AST 57IU/l、UA 12.4mg/dl
						
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		| 末梢血所見 | 
					白血球著増(162,800/μl)にて芽球は91.5%みられた。 
それらはN/C比が高く、クロマチンは粗造であった。
						
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		| 骨髄所見 | 
					やや過形成像にて芽球は95%と増加し、それらは大小不同性で核形不整や核小体が有するものもみられた。
						
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		| 細胞化学所見 | 
					芽球はPO染色、SBB染色、EST染色に陰性であった。 
PAS染色では極一部に粗大顆粒状の陽性がみられた。
						
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		| 形態診断 | 
					末梢血、骨髄の芽球は90%を越え、PO、SBB、EST染色に陰性よりリンパ系を考えた。 
また、PAS染色の極一部に粗大顆粒状の陽性はリンパ系を支持するものであるが、陽性率が少ないため表現型の結果待ちとなった。
						
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		| 免疫学的所見 | 
					CD10(85.6%)、CD19(94.7%)、CD34(83.5%)、HLA-DR(98.0%)、CD13(2.7%)、CD33(2.6%)、CD7(0%)、 
CD5(1.0%)、CD2(1.3%)
						
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		| 分子生物学的所見 | 
					①45,XY,-7,t(9;22)(q34;q11),+mar ‥9/20 
②46,XY,t(3;12)(q21;p13),-7,t(9;22)  
  (q34;q11),+mar ‥5/20 
③45,XY,-7,t(9;22)(q34;q11)‥2/20 
④46,XY ‥4/20 
⑤BCR/ABL mRNA:p190 type
						
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		| リンパ節所見 | 
					未施行。
						
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		| 臨床診断 | 
					増加するPO陰性の芽球様細胞は、表現型よりB細胞性のリンパ芽球であり急性リンパ性白血病(ALL)が疑われた。 
さらに、Ph染色体の核型異常が認められたたPh陽性ALLと診断された。
						
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