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末梢血は白血球の著増にて単球系(芽球、前単球を含む)が93%と増加していた。骨髄でも単球系が優位で、ANCの80%以上を占め、かつ単芽球が全単球の80%以下で分化傾向を認めたためAML-M5b(分化型)を疑った。
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末梢血は白血球の著増にて単球系(芽球、前単球を含む)が93%と増加していた。骨髄でも単球系が優位で、ANCの80%以上を占め、かつ単芽球が全単球の80%以下で分化傾向を認めたためAML-M5b(分化型)を疑った。
一連の単球系細胞はNaF阻害ブチレートEST染色に陽性でありM5bを支持するものとなった。 (たたむ)
 
■症例詳細データ
FAB分類 |
> 急性骨髄性白血病 (AML)
> 単球性 (単球系が優位)
> 分化型 (M5b)
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性別 |
男
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年齢 |
65-69
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取得年代 |
2005-2009
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症例の種類 |
典型例
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主訴 |
発熱、歯肉出血、白血球増加。
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既往歴 |
特になし
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現病歴 |
発熱、歯肉出血(+)。
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検査所見 |
RBC300万/μl、Hb11.1g/dl、Ht32.1%、MCV107fl、MCH37.0pg、MCHC34.5%、
PLT6.0万/μl、WBC56,800/μl (Blast 27.0%、Promono55.0%、Mo11.0%)
NCC78.6万/μl、TP7.0g/dl、LD2456U/l、AST61U/l、ALT18U/l、UA9.7mg/dl
Cre1.2mg/dl
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末梢血所見 |
白血球増加(56,800/μl)にて単球系細胞は93%みられた。
それらは、芽球27%、前単球55%、単球11%であった。
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骨髄所見 |
過形成像で単球系細胞はANCの80%以上(実際は92%)を占め、その内訳は単芽球が38%、前単球が50%、単球が10%であった。
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細胞化学所見 |
単球系細胞はPO染色に陰性であった。
ブチレートEST染色に陽性でNaFに阻害され単球系を証明するものであった。
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形態診断 |
骨髄における単球系の増加は単芽球が80%以下より、その分化傾向を表すものでありAML-M5b (分化型)を疑った。
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免疫学的所見 |
CD15、CD33、CD64、CD65、CD11b、CD34、HLA-DR (+)
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分子生物学的所見 |
46,XY [20]
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リンパ節所見 |
N.D
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臨床診断 |
骨髄で単球系の増加は分化傾向を示唆するものであり、NaF阻害ブチレートEST染色の陽性がそれを証明するものとなりAML-M5bと診断された。
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