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 本例は、末梢血にて単球の増加、骨髄にて芽球が16%と骨髄系と単球系の混在より慢性骨髄単球性白血病 (CMML)と診断された。
しかし、末梢血の単球が著増(55,965/μl)していることや芽球が20%付近を占めることよ...
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 本例は、末梢血にて単球の増加、骨髄にて芽球が16%と骨髄系と単球系の混在より慢性骨髄単球性白血病 (CMML)と診断された。
しかし、末梢血の単球が著増(55,965/μl)していることや芽球が20%付近を占めることよりAML-M4への移行も考えるものでもあった。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 骨髄異形成症候群 (MDS) > 慢性骨髄単球性白血病
性別
年齢 60-64
取得年代 2005-2009
症例の種類 典型例
主訴 食欲不振、腹部膨満感、白血球増加。
既往歴 特になし
現病歴 腎不全(+)、肝脾腫(+)、リンパ節腫脹(-)。
検査所見 RBC311万/μl、Hb10.5g/dl、Ht31.6%、MCV101.6fl、MCH33.7pg、MCHC33.2%、
PLT23.1万/μl、WBC61,500/μl (St1.0,Seg5.0,Ly3.0,Mo91.0%)
NCC40.6万/μl、TP7.9g/dl、LD249U/l、AST50U/l、ALT78U/l、UN26.2mg/dl、
UA7.6mg/dl、Cre1.35mg/dl、CRP20.3mg/dl
末梢血所見 白血球増加(61,500/μl)にて単球の増加(55,965/μl)がみられた。
それらは成熟傾向にあり分様傾向が強かった。
骨髄所見 過形成気味にて芽球は16%みられ、以下顆粒球系が24%、単球系が55%と優位であった。異形成所見として、過分葉核好中球や巨赤芽球様変化がみられた。
細胞化学所見 芽球はPO染色に一部が陽性で、単球系は陰性から弱陽性であった。
形態診断 末梢血では芽球の出現をみない単球が1000/μl以上(実際は55,965/μl)、
骨髄では芽球が16%以上と顆粒球系と単球の混在が主体より慢性骨髄単球性白血病(CMML)を疑った。
免疫学的所見 CD4、CD7、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD33、HLA-DR (+)。
分子生物学的所見 46,XY [20]
リンパ節所見 N.D
臨床診断 末梢血にて単球の増加、骨髄にて芽球が16%と骨髄系と単球系の混在より慢性骨髄単球性白血病 (CMML)と診断されたが、末梢血の単球が著増(55,965/μl)していることや芽球が20%付近を占めることよりAML-M4への移行も考えるものでもあった。