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 瀰漫性B大細胞型リンパ腫(DLBCL)は以下と同義語とされる。
Rappaport:diffuse histiocytic,diffuse mixed lymphocytic and
     histiocytic
Updated Kiel:diffuse centroblastic, B-immunoblastic,
     B-large...
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 瀰漫性B大細胞型リンパ腫(DLBCL)は以下と同義語とされる。
Rappaport:diffuse histiocytic,diffuse mixed lymphocytic and
     histiocytic
Updated Kiel:diffuse centroblastic, B-immunoblastic,
     B-large cell anaplastic
Lukes-Collins:large cleaved follicular centre cell,
     large noncleaved follicular centre cell, B-immunobalstic
Working Formulation:diffuse large cell, large cell
     immunoblastic, diffuse mixed small and large cell
REAL:diffuse large B-cell lymphoma
 本例は、大型リンパ球の表現型はB cellであり、リンパ節生検の所見より、彌慢性B大細胞型リンパ腫と診断された。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 慢性 (成熟型) リンパ性白血病 (CL... > B細胞白血病 > 中間リンパ球性リンパ腫 (ILL)
性別
年齢 55-59
取得年代 1995-1999
主訴 倦怠感、白血球増加。
既往歴 心筋障害。
現病歴 白血球増加を指摘され、病的リンパ球がみられたため入院となる。リンパ節腫脹(頚部、鼠径部など)や出血斑を認める。
検査所見 WBC 11,500/μl (St-Seg72, Ly16, Mo4, Eo3, 芽球5%)
RBC 452万/μl、Hb 11.8g/dl、Ht 40.6%、PLT 2.2万/μl、
MCV 89.8fl、MCH 26.1pg、MCHC 29.1%、
NCC 6.9万/μl、MgK 12.5/μl (芽球様14%)、LD 906IU/l、CRP 10.8mg/dl、TP 6.2g/dl、BUN 5.4mg/dl
AST 25IU/l、ALT 10IU/l、UA 9.6mg/dl、Ca 8.5mg/dl
末梢血所見 白血球増加(11,500/μl)にて芽球様は5%、クロマチンは粗荒で核小体がみられた。
骨髄所見 低形成像にて芽球様は14%みられ、大小不同でクロマチンは粗荒で、核形不整や核小体は一部にみられた。
細胞化学所見 芽球様はPO染色、PAS染色に陰性であった。
形態診断 末梢血、骨髄に出現する芽球様はPO染色に陰性よりリンパ系が考えられた。
従って骨髄の病的リンパ球の浸潤が25%以下より白血病というより非ホジキンリンパ腫を考え診断にはリンパ節所見に委ねた。
免疫学的所見 CD19、CD20、HLA-DR (+)
分子生物学的所見 46,XY
リンパ節所見 中型~大型細胞の腫瘍性増殖がみられ、核形不整や核小体を一部に認めた。
【組織診断】
Malignant lymphoma:diffuse large B-cell type
臨床診断 骨髄の病的リンパ球は25%以下より非ホジキンリンパ腫を考え、リンパ節生検の組織診断にて彌慢性B大細胞型リンパ腫(DLBCL)と診断された。
診断後、CHOP,m-EPOCH,MTX+PSLの治療が施行された。