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 本例は、表現型ではCD10が陰性、CD19が陽性よりB細胞の未熟傾向の芽球を考え、前駆B細胞性リンパ芽球性白血病と診断された。
染色体検査では11q23の異常とMLL遺伝子の再構成が認められた。
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 本例は、表現型ではCD10が陰性、CD19が陽性よりB細胞の未熟傾向の芽球を考え、前駆B細胞性リンパ芽球性白血病と診断された。
染色体検査では11q23の異常とMLL遺伝子の再構成が認められた。
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■症例詳細データ
FAB分類 > 急性リンパ性白血病 (ALL) > L1;小細胞性、均一性、N/C比高い
性別
年齢 05-09
取得年代 2000-2004
主訴 発熱、顔面不良、両下肢出血斑。
既往歴 特になし。
現病歴 発熱、顔面不良、両下肢出血斑を主訴に、感冒の内服加療が行われたが改善せず、某大学病院に受診し血液検査にて白血病が疑われ入院となる。
その後、加療のため当院に紹介入院となった。
検査所見 WBC 726,000/μl、RBC 311万/μl、Hb 8.2g/dl、Ht 23.0%、MCV 73.9fl、MCH 26.3pg、MCHC 35.6%、PLT 4.8万/μl、
LDH 462lU/l、FDP 92.3ng/ml、Ca 7.2mg/dl、UA 6.8mg/dl
末梢血所見 白血球著増(726,000/μl)にて芽球様細胞は98%みられた。
骨髄所見 骨髄はdry tapであったが芽球は94.2%みられ、それらはN/C比は高く、クロマチンは粗網状で、核形不整や核小体がみられた。
細胞化学所見 芽球はPO染色、PAS染色、EST染色に共に陰性であった。
形態診断 芽球はPO染色に陰性、しかもPAS染色にも陰性より、その起源を探ることが困難であった。
このような例では表現型有効な所見となるが、光顕的所見より。PO陰性白血病のなかでもALLを疑った。
免疫学的所見 CD19,CD34,HLA-DR(+)
CD10,CD33(-)
slg,clg (-)
分子生物学的所見 ①46,XY,del(11)(q23),add(19)(p13)‥16/20
②46XY‥4/20
③MLL再構成(+)
リンパ節所見 未施行。
臨床診断 光顕的所見よりALLを考え、表現型ではCD10が陰性、CD19が陽性よりB細胞の未熟傾向の芽球を考え、前駆B細胞性リンパ芽球性白血病と診断された。
染色体検査では11q23の異常とMLL遺伝子の再構成が認められた。