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症例提示(所在地,施設名等): 東京都・ 国立がんセンター中央病院と九州がんセンターの共同作成
TIC症例
症例登録日 2001/07/24
画像数 42
性別 女性
年齢 45-49

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■症例詳細データ
病理学分類炎症性・潰瘍性疾患/クローン病
症例の種類稀な例
性別女性
年齢45-49
主訴11ヶ月前より腹痛
病歴腹痛と下肢に結節性の紅斑が出現。高アミラーゼ血症があり、膵炎を疑われ、保存的治療にて軽快。今回、再び腹痛と結節性の紅斑が出現し、下痢、背部痛と体重減少を伴ったため、精査の目的で入院。
既往歴33歳時、虫垂切除術。
38歳時、胃潰瘍。
家族歴特記すべきことなし。
現症眼瞼結膜:軽度貧血(+)、眼球結膜:黄疸(-)
口腔:咽頭部に発赤した粘膜の小隆起多発。頚部、胸部に著変無し。
腹部:平坦、軟。心窩部と右下腹部に圧痛あり。肝脾腫なし。表在リンパ節腫大なし。
直腸視診:著変なし。
会陰部:著変なし。
四肢:下肢に数個の褐色調変色(+)。
一般検査データ<末梢血>
白血球数:6,700~10,400   赤血球数:406万。
Hb:10.1g/dl
赤沈:1時間値 43mm,2時間値 80mm
<生化学一般>
T.P:6.1g/dl, Ab:3.1g/dl, 血清鉄:30ug/dl, 血清アミラーゼ:239u, 尿アミラーゼ:524u
<血清一般>
CRP:(2+).
経過 胃生検で非乾酪性肉芽腫が証明され、臨床経過、画像よりクローン病と診断された。ステロイドホルモンなどの薬物投与を行ったが、寛解、再燃を繰り返したため、専門施設への転院となった。なお諸検査により、梅毒、結核、アミロイドーシス、サルコイドーシスは否定された。
備考小腸クローン病で咽頭、食道、胃、十二指腸にも微小・微細で特徴的な潰瘍性病変を伴った稀な例である。クローン病における上部消化管の病変の特徴について、知っておくことは大切である。




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